中学1年 安全ワークショップ 第3回

2016.02.26

  • 2015年度入学
  • 体験学習

 中学1年生では、1、2学期に続いて第3回目の「安全ワークショップ」を実施しました。講師にお迎えしている「あんぜんファンフェアーズ」は、防犯活動の専門家・演出家・俳優・ワークショップデザイナーの方々が集まったユニットで、「安全のためのワークショップ」の開発、実施をされており、小学生や親子を対象にした体験型の安全教室「あんぜんパワーアップセミナー」で、第4回キッズデザイン賞を受賞されています。

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 「安全ワークショップ」は、学校内で過ごす時間や登下校などの時間を、お互いが安心して快適に生活するためには、どのように他者と関われば良いのか、どのようなことが大切なのかを、共に考え、体験的に学ぶプログラムです。このプログラムは本校の教員の意見も取り入れながら、「あんぜんファンフェアーズ」の方々が、本校の中学1年生向けに開発してくださったものです。

 3回目の今回も、これまでと同様に、生徒たちに短い演劇を観てもらい、そこで示された問題を共有してから、体験的な活動に入っていきましたが、これまでの2回と異なり、今回は彼ら自身にも街中で起こりうる出来事に、どうやって対応するのか、どうやって他人とコミュニケーションをとるのか、実際に演じてもらいました。

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 全3回の安全ワークショップは「教室の中で皆が快適に生活するためには、こういうことを心がけなくてはいけないよ」「登下校中には、こういうことに気をつけなくてはいけないよ」のように、誰かが知識を一方的に伝達するものではありませんでした。ワークショップに参加した生徒たちが、お互いにコミュニケーションをとりながら課題をクリアしたり、他人と協力してトラブルの解決方法を創造したりする中で、日々を安全で快適に暮らす術を体験的に自ら学びとるような活動でした。そしてその術は決して一つではありません。正解もありません。そのような課題を他者と協働しながら解決しようとしたことに大きな意義があったように思います。

 このような活動で大切なのは、その体験を通してどのような「気づき」を得たのかということだと考えます。例えば、ふだん生徒たちが安心して快適に生活する空間を乱すようなことがあっても、それは「意識的」な行動ではなく、「無意識」の行動である場合が多いと考えられますが、そのような「無意識」が、ワークショップの中で「意識化」されることがあります。「自分はこんな風にして他人に迷惑をかけてしまうことがあるんだ」「自分はこんな風にしてクラスの雰囲気作りに貢献できるんだ」のように、ふだん気づかずにいた、自分の新たな一面に「気づく」ということです。そのような無意識を意識化する「気づき」を得ることが、重要なのだと思われます。生徒たちには今回の活動を通して得た「気づき」を活かしながら、お互いが快適な安心安全ベースの空間の中で学校生活を送っていって欲しいと願っております。

 最後になりましたが、3回のワークショップの講師を務めてくださった「あんぜんファンフェアーズ」のみなさんに心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。